うーん、当初はボンズが担当している、ただ綺麗なアニメ作品程度にしか期待してなかったんだけど、そんなパクパクの予想を超えて、回を追うごとにストーリーが濃く面白くなっていき、終盤になると放映日が待ち遠しくて仕方ないほどにハマってました。
最終回となる11話では、ワルキューレの暴走を止めるため、ヘカテへと乗り込んだトールやヘザー(サード)らが最後の決着をつけようとするんだけど、あまりの「怒涛の展開」と「魅せる名シーン」ばかりで見ていてボロボロ泣けた・・・。 くぁ〜。めちゃめちゃ凄い作品だ、これ。

さて、ここからはパクパクがグッときた最終話の名シーンをピックアップ。(ま、ここで紹介しても1話からアニメを見てない人には何にも伝わらないと思うけど。)
◆サンプル採取のために、歴代の獣王達が冷凍保存されて眠っている場所で銃を乱射するトール
「これが獣王かっ・・・・くっ!」

「ここまで人間をクズ扱いしやがって、いったい何を救うというんだっ!!」

◆隕石の衝突により130年も前に地球が既に消滅していたことをホログラム映像で知り、呆然とするヘザー(サード)
「うそだっ・・・そんなバカなっ・・・」
「じゃぁ、私は何のために・・・名前を変え、肌を変え、今までの自分を消して・・・」

「甘ったれるなっ」
「少なくともお前は自分で選んだんだろ、その生き方をっ!」
「お前には泣く権利も時間もない。 選んだ人生の決着ぐらい、自分でつけてみろっ!!」

◆ザギが見知らぬ男から復讐のために命を狙われ、それを身体を張って庇うティズ

「馬鹿、お前なんでオレを庇った。」
「しっかりしろ、お前が帰らないと・・あいつ」

「トールは強いけど、泣き虫だから。オレがいないと・・・」
「だから帰る。トールのところへ・・・帰る・・から・・・」

◆脱出中に非常階段からヘザー(サード)が落ちそうになり、トールが必死になって救おうとするシーン
「諦めるな!」
「放せっ、オレの一生を無駄にしないでくれっ」

「・・・・ふっ。そんなことを言ってもお前は放さないよな。」
「そうだよな、トール。お前はオレが作った獣王だからな。」
「・・・サード。」
「オレはお前を獣王にするためにあらゆることをやった。カリムを殺したのもそうだ。そこまではウマくいってたんだがなぁ。」
「ありもしない星のために、サードなんていう人格を作って、地獄に耐えてきた哀れな軍人の物語。」
「そんな茶番にも、そろそろ幕引きの時が来たようだ。」

「サードやめろっ!」
「帰れよっ、キマイラへ。ティズが待ってるぜっ、トップ!」

「サァァァーーーードォォォーーーーー」
「・・・・・・サード・・・。」

◆屋上のヘリポートで脱出経路が無く絶望的な状況の中

「ダメっ」
「そんなところにいちゃダメだ。こっちだよ」


「ティズ・・・」

「さっ、トール。・・・・・・・帰ろっ。」
「・・・ティズ」


亡きティズの導きによって救い出されるトール

◆全てが終わってキマイラに戻り、DNAの力により髪の色と肌の色が変化したトールが森で襲われそうになっている、みなし子を助ける最後の場面。

「名は?」
「・・・・・・」

「名が無いならやろう。ティズだ。」
「ティズ?」

「いい名だろ。"希望"という意味だ。」
「・・・・・ティズ・・・」
「そうだ。よく覚えておいで。」

トールの一番身近な存在だった「ティズ」や「サード」が死んでしまう展開には抵抗あったけど、この未来へと繋がる終わり方はとても好きだなぁ・・・。 しかし、ホント素晴らしい作品でしたよ。(原作者とボンズに拍手!)(ちなみに、ここまで出来が良いなら、堂本光一クンだとか、小栗旬クンだとかが主人公の声を充ててるという話題性は必要無かったんじゃないかなぁ〜とも思ったパクパクでした。)
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